【Tylecodon reticulatus】万物想 チレコドン レティキュラーツス の実生栽培について
皆様こんにちは!ビザプラ研究室のオテロイです!!
今回は万物想ことチレコドン レティキュラーツスの実生栽培についてまとめたいと思います!
レティキュラーツスとは
実生栽培について解説する前に、まずレティキュラーツスはどういった種類なのか説明させて頂ければと思います。

レティキュラーツスは1782年に学術的に初めて記載・発表されたベンケイソウ科チレコドン属の植物です。
発表当初は同じベンケイソウ科のコチレドン属(Cotyledon)として「Cotyledon reticulata」という学名で記載されたのですが、
1978年にコチレドン属から一部特徴の異なる種が新属としてチレコドン属として分離した際に「Tylecodon reticulatus」という学名になったというちょっと変わった経緯があります。
学名の由来はラテン語で「小さな網」という意味を持つ「reticulum」と「~状の」という意味の「atus」を組み合わせた
「reticulatus(小さな網目状の)」という言葉から取ってレティキュラーツスと名づけられました。
見た目はその名の通り、花が枯れた後が落ちずに残り続けて年月が経つごとに網目状に形成されていく独特の花柄を持っており、
太い樹木のような幹から生える多肉植物のような肉厚の葉っぱ、滑らかな厚い樹皮が特徴的で、植物というより何かオブジェのような見た目は本当に現実で生えてる植物なのかと疑いたくなります。
和名の「万物想」の由来はハッキリとしていませんが、明治・昭和初期の観葉植物の輸入や栽培が盛んになった時期に愛好家たちにつけられたのかと思われます。
当時の人が何を思ってこの名前を付けたのか、ロマンがありますね。
実生前の下処理と種まき
レティキュラーツスの種は非常に小さいので水に浸けこんだりはせずにそのまま蒔きます。

特に種の皮を剥いたりなどの下処理も不要です。
種まき用の用土はいつもの珍奇植物用の土をベースに
熱湯消毒をした後その上から厚さ5mm程度になるようにバーミキュライトを敷きます。
↓使用している土↓
用土の熱湯消毒はカビや病気の抑制になるだけでなく、用土の粉塵も洗い流せるので水やり時の汚れの流出を少なくすることが出来ます。
種を蒔くときにパラパラと指で一気に蒔いてしまうと、固まって発芽してきてしまって植え替えの際に根が絡まってしまったり栄養の奪い合いをしてしまうので、爪楊枝を使って1粒ずつ丁寧に蒔いていきます。
種まきは土の上にくっつけていく感覚で用土の上に置いていきます。
覆土はしていません。

種蒔きをした後は腰水で管理しつつ、光を当てて発芽を待ちます。
湿度が高くなり過ぎないようにラップはかけず、毎日朝晩1回ずつ霧吹きをして保湿します。
温度は20~28℃程度で管理しています。
冬型の植物ではありますが、発芽時には結構高めの温度が必要なので20℃を下回らない夏の終わりぐらいが種まき時だと思います。
直射日光下だと用土の表面が乾いてしまうので、必ず屋内で植物用ライトを当てて管理してください!
発芽と発芽後の管理
種まきから1~2週間ほど経つと種が発芽し始めます。

成長後の姿が信じられないくらい発芽時の姿はとても小さいです。
発芽直後の苗はとてもデリケートなので、本葉が出るまでは屋内で植物用ライトを当てて腰水で管理します。
本葉が出たらそれぞれポットや広い容器に数を分けて植え替えて、明るい日陰に出して少し慣らす→外出時などは屋内に仕舞うなどして少しずつ日光に慣らしていきます。
1万前後のライトであればかなりの光量を確保できるので、管理の手間をかけるのが難しい方は表面が樹皮化するまで屋内栽培で大丈夫です。
(それでも外に出す時が来たら慣らし作業をした方が良いです)
本葉が出て植え替えや日光への慣らし作業をする段階まで来たら腰水はやめて、「土が乾いたら水をあげる」サイクルに切り替えます。
このサイクルを繰り返すことで形の良い姿に育ったり、水を求めて根が伸びて丈夫な苗になっていきます。
育てるポイント
チレコドン レティキュラーツスを実生で育てるポイントをまとめると
①種まきは種が重ならないように爪楊枝で蒔く
②冬型ではあるが発芽時は結構温度が必要なので20~28℃くらいの夏の終わりに蒔く
③本葉が出て植え替え終了後、成長シーズンは土を乾かす⇔水をたっぷりあげるのサイクルを作ってあげる
が重要かなと思います!
ただあまり暑すぎると発芽後にダメになってしまうので、②の種まき時期は温度を見てその年に合わせる必要があったり
③のサイクルへの切り替えは苗の成長状態によって様子を見たりしないと行けなかったりするので、育てている苗の状態を見ながら対応してあげてください!
ポイントを守れば発芽まではそこまで難しくなく、数年後には万物想らしい不思議な姿を楽しめるかもしれませんので、ぜひ皆さんもチレコドン レティキュラーツスの実生栽培に挑戦してみてください!
それではまた!

