ほぼ完成版!ムジナモの育て方・増やし方
皆様こんにちは!ビザプラ研究室のオテロイです!
ここ数年ムジナモという水生食虫植物を栽培していまして、
ある程度育て方・増やし方や環境の整え方が確立してきたので今回の記事にてまとめたいと思います。

そもそもムジナモとは?
育て方へ移る前に、そもそもムジナモってなんぞや?という方が多いかとおみますので簡単に説明します。
ムジナモはモウセンゴケ科 ムジナモ属の1属1種の水生植物であり、
葉に二枚貝のような捕虫袋を持っていて水中のミジンコなどの動物性プランクトンを捕食するという所謂食虫植物でもあります。

断面図は茎を中心として風車状に葉がついていて、
英名だとWaterwheel plantという「水車」を意味する名前が付けられているが、日本では発見者である日本植物学の父、牧野富太郎博士がムジナモの全体図がタヌキの尻尾に見えた為、「タヌキモ」という和名を付けたかったが、「タヌキモ」という植物が既にあったのでタヌキの別の呼び方であるムジナから「ムジナモ」という名前を付けたという少し面白いエピソードがあります。
世界各地に分布はしているものの、近年は水質汚染が進み自生値は少なくなってきています。
日本でも1890年に江戸川で発見されてから各地に点在していたことがわかったものの、外来種の食害や水質の変化や水害などで各地で全滅し、
最後に残った埼玉県羽生市の宝蔵寺沼のムジナモも利根川の水害で1967年に絶滅しました。
今は人の手の元で栽培されたものだけが残り、細々と市場に出回っているのみという今やかなり珍しい部類の植物です。
ムジナモをどう育てればいいか
さて、本題のムジナモの育て方についてなのですが
まずムジナモはめちゃくちゃ環境にうるさいタイプの水草です。他の水草のようにCO2を添加して肥料などを入れた水で育てたり、
メダカのいるビオトープでついでに育てたりということが難しいです。
これはなぜかと言うとムジナモ最大の敵であるアオミドロが肥料や生態の有機物で発生しやすい状態になるからです。
ムジナモはアオミドロが発生して絡まると水底に沈んでしまいその内腐って死にます。
ムジナモの栽培はとにかくアオミドロをどれだけ発生させないかの対策に全力を投じます。
環境の整え方
ムジナモを育てるための環境を整えるには3つの大きなポイントがあります。
①ブラックウォーターであること
②ミジンコが繁栄していること
③いろんなものをいれないこと
この3つが揃った環境であれば割と放置でもドンドコ増えます。
ブラックウォーターにする理由としてはブラックウォーターの色の原因であるフルボ酸やタンニンがphを下げ、アオミドロがあまり好まない弱酸性の水質にするからです。
たまにムジナモが弱酸性の水質を好むと言っているサイトがありますが、ムジナモが好んでいるというよりアオミドロが発生しづらいので結果的にムジナモが生き残っているというのが正しいのかと思われます。
ブラックウォーターの作り方自体は簡単で、赤玉土を敷いた土の上に枯れた落ち葉を底いっぱい置き水を入れて待つだけです。
それだけで1週間後にはブラックウォーターが出来てます。

次にミジンコについてなのですが、これもまたアオミドロ対策です。
ミジンコは植物性プランクトンを食べてくれるので、アオミドロが連なって形になる前にミジンコが食べてくれます。
我が家のムジナモ用ビオトープにはオオミジンコを放して繁殖させているのですが、屋外に置いているにもかかわらずアオミドロが生えていません。
また、ミジンコは食虫植物であるムジナモの餌になります。
ムジナモはミジンコを食べるとめちゃくちゃ芽を出すスピードが速くなるので増やしたい方はミジンコお勧めです。
ミジンコ投入前にある程度ミジンコを繁殖させておくとムジナモが食べるスピードよりもミジンコが増えるスピードが勝つのでいい感じに循環します。

最後にいろいろ物を増やさないことについてなのですが
ムジナモでビオトープを作っているとどうしてもメダカとか金魚とかの生き物であったり、石などレイアウトを彩るものを入れたくなる衝動に駆られるのですが
生き物を入れれば有機物の堆積でphが酸性に傾きすぎるし、石などを入れれば石の成分(カルシウムなど)にとってphがアルカリ性に傾いちゃったりと水質のバランスが崩れて藻類が発生したりします。
上記の水質の傾きをリセットするには水質調整剤を入れたり水換えをするしかないのですが、
水換えをするとせっかく作ったブラックウォーターがなくなったりミジンコが水と一緒に出てしまったりと①②で頑張って整えた環境が崩壊するのでオススメしません。
まとめ
これまでの3つのポイントを押さえて環境づくりをすれば、ムジナモは結構簡単に育ちますし増えてくれます。
著者の3つのポイントを押さえたビオトープで新たに4房ほどのムジナモを6月頭に投入したところ、1か月ほどで芽を出し増えています。

環境を整える必要があるムジナモではありますが、
環境の用意自体は時間をかければお金もかからず簡単にできます。
夏場の成長も早いので、1週間もあれば変化がありますし他の生き物を入れられないとはいえ日々変化のあるビオトープを眺めているのはボーっとできてなかなか一興です。
ぜひ皆さんもムジナモを手に入れる機会がございましたらこの記事を参考に栽培にチャレンジしていただければ幸いです。

